
「贋作・オセロー」まで、あと14日。
いよいよ残り2週間。
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まだチケットをご予約されていない方も多いと思いますが、
また改めてご案内はさせていただきます。
すみません、この作品だけは少ししつこくいきます。
本当に、それだけの覚悟でやっています。
——ここからは、個人的な話です。
俳優には大きく分けて
「緻密型」と「憑依型」があると思っています。
※どちらが良い・悪いという話ではありません。
どちらかを肯定したり、否定したりしたいわけでもなく、
あくまで“在り方の違い”として。
「緻密型」は、すべてを計算して芝居を組み立てていくタイプ。
常に第三者的な視点で自分を俯瞰し、
感情さえも設計図の中に入れていく。
相手の芝居が変われば、戦略的に対応し、
今、自分がどう見えているのかを常に考えながら芝居をする。
ブレにくく安定している反面、
面白みや魅力に欠けると言われることもある。
一説では、マイケル・ジャクソンは
汗が飛ぶ方向まで計算してライブを作っていたとか。
そこまで突き詰められれば、
緻密さは圧倒的な武器になるのかもしれない。
「憑依型」は、役が“乗り移る”ように芝居をしていくタイプ。
動物を見ているようで、何をしでかすかわからない。
その予測不能さに、圧倒的な魅力がある。
ただ、その日の状態やノリで芝居が大きく変わったり、
繊細さを欠く瞬間もあったりする。
もちろん、この2つは完全な二極ではなく、
その間に無数のグラデーションがあります。
で、僕はというと、
自分ではかなり「緻密型」だと。
細かいところから計算して、
役を、芝居を、組み上げていくタイプ。
昔は
「頭でっかち」
「考えてるのが見えるからつまらない」
そう言われたことも。
でも、ある日やめた。
無理だ。
憑依型にはなれない。
だったら、とことんまで計算し尽くそう、と。
そんなバックボーンがある俳優・神木優。
いろんな舞台に立たせてもらいましたが、
これまでの芝居は、計算に計算を重ねて作ってきました。
そして迎えた
「贋作・オセロー」初演。
いつものように、
緻密に、計算し尽くして芝居を創ろうと。
結果、無理だった。
無理無理。
圧倒的なセリフ量。
圧倒的なエネルギー量。
次々に変わる役柄と感情。
まるでセリフがあるアドリブの応酬。
計算が、できない。
気づいたら——
意図せぬ感情が止まらない。
計算していないところで涙が出て、
勝手に笑っている。
「これが、憑依か?」
初めての感覚。
でも同時に、
それを冷静に見ている「緻密型」の自分もいる。
なんだ、この感覚は。
とにかく不思議で、
危険で、面白い舞台。
それが「贋作・オセロー」です。
きっと、またこの状態になる。
そのスイッチは何なのか。
考えた結果、出た答えは——
圧倒的な集中力と、圧倒的な欲望。
伝えたい欲。
操りたい欲。
騙したい欲。
あらゆる感情が混じり合う中で、
こちらの集中力が客席にも伝わり、
お客さんも一緒に集中して観てしまう舞台。
それを、全力で目指しています。
残り14日。
引き続き、ご予約をお待ちしています。